クワガタコガネの飼育
Kibakoganea dohertyi
この記事を書いた隊士:ι(iota)
生息地:タイ チェンライ県 ウィアンパパウ
この他にもいくつか流通するタイの産地があります。
・クワガタコガネってどんな虫?
黄色や鶯色のカラーリングで
一見飾りのように見える顎は開閉可能です。
クワガタと名前につきますがコガネムシの仲間で
生態も飼育も非常に面白いのでオススメです。
⦁生体の入手
野外品は毎年4月〜5月ごろに入荷することが多いです。
飼育品も市場の流通数は多くなく、見かけたら即購入した方がよさそうです。
⦁本種の飼育
クワガタコガネの餌についてです。
コガネムシの仲間ということでキュウリなど与えました。
また、ゼリーはいろいろ試してみたところブリーダーズファーム様の濃厚たんぱくゼリー(オレンジのパッケージ)のみ摂食を確認できました。[図1]
今後も様々な餌で検証していきたいです。
飼育温度はやや低温の20-23℃が丁度良いと思います。
[図1]ゼリーを食べる本種のメス
⦁産卵セット
ノコギリクワガタのような産卵セットでブリードが可能です。
マットは発酵浅めの無添加、微添加、微粒子マットがベストで、
具体的には
フォーテック様の産卵1番
グローバル大阪様のDVマット などで飼育しました。
産卵セットはコバエシャッター小の底を3-4cm固詰めし、手で握れば凹む程度柔らかい材を埋めこみます。[図2]
マットだけでも産卵しますが、材にも食い込んで産卵する為産卵数を望むことが出来ます。[図3]
飼育温度は18-23℃がベストです。
[図2]産卵セットの図
[図3]本種のメスは材を砕いて卵床を作る
⦁幼虫飼育
本種の幼虫[図4]はクワガタとコガネムシの間の子のような見た目をしています。(クワガタの幼虫のような鋭い顎を持ちますが、コガネムシなのでお尻は横に割れています)
飼育はクワガタの飼育方法と大差ありません。
産卵マットで使用したような廃ホダ、生おが由来のマット若しくは菌糸(ヒラタケorカワラタケ)でをボトル又はプリンカップに固詰したもので飼育できます。
温度は18-23℃で大丈夫です。
4200ccタッパーに菌糸ブロックをそのまま入れ
6、7頭飼育も可能でした。
が、多頭飼育はどうしても個体が減ってしまいますので
個別管理をオススメします。
だいたい10ヶ月ほどで前蛹、蛹になります。[図5]
[図4]クワガタコガネの初令幼虫
[図5]クワガタコガネの蛹
・まとめ
18-23℃の温度管理が可能であれば、比較的飼育は容易です。
長歯を出す方法がまだ不明瞭であり今後の課題です。
埼玉烈風隊でも時期が合えば販売していますので興味のある方は是非挑戦してみて下さい。