Dicronorhina derbyana oberthueri ?
今回紹介するのは亜種oberthueriであると言いたいところであるが「?」を付けさせていただいた。
というのも『TAXONOMIC REVIEW OF THE AFROTROPICAL GENUS DISKONORHINA HOPE, WITH NOTES ON ITS RELATIVES』(1986年に書かれたシロヘリに関する形態や分布などに関する詳細なレビュー)の分布調査に沿って考えれば今回紹介個体の採集地は純粋に亜種oberthueriしかいないと言えそうなものだが、現在では原名亜種の北上・南下により「カコンコのオーベルチュール型個体は純粋な亜種oberthueriではないのではないか?」と考えざるを得ないのである。(1986年~現在にかけての原名亜種が北上した根拠として、1986年には原名亜種と亜種oberthueriの交雑個体が確認されていないタンザニア・ウルグル山地やタンザニア・ウサンバラ山地で現在では確認されていること、南下している根拠としては2014~2015年に南アフリカ・ケープランドでDicronorhina属の幼虫が採集された記録があること)
ただ、個体形状を見る限りどう見ても亜種oberthueriなのでもどかしい限りである。
カコンコ産の個体を今後沢山見ることができればどちらか分かるかもしれない。